『Blonde』伝説の女優である彼女の素顔「ノーマ・ジーン」の物語か? 第94回アカデミー賞 有力作品

先日第93回アカデミー賞授賞式が終わったばかりで気が早いが、1年後の第94回アカデミー賞で有力と思われる作品を考えていきたいと思う。もちろん1年間があるので、公開が延期になる場合もあるが、まぁ一旦は置いておこう。

とはいうものの、2020年は新型コロナウイルスの影響で多くの映画が公開延期になった。そのため本来であれば第93回アカデミー賞に絡んできそうだった作品も、第94回アカデミー賞にずれ込んだりする可能性が高い。

そんな中まず取り上げたい作品は『Blonde』だ。

これは本作のもとになっている著書の画像だ。ジョイス・キャロル・オーツが著した本である。700ページほどあり、ピュリッツァー賞にもノミネートされた本である。

この映画で主演を務めるのは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』にも出演する人気急上昇中の女優アナ・デ・アルマスだ。お写真から分かる通りの美女だ。キューバ出身の、いわゆるラテン系美女ってやつですな。

彼女がこの『Blonde』で演じるのが「ノーマ・ジーン」という女性だ。往年のハリウッド名女優が好きな人はこの名を聞けばすぐにピンとくるだろう。
「ノーマ・ジーン」とは、36歳でこの世を去ったハリウッドで最も有名なセックスシンボルであるマリリン・モンローの本名である。

本作『Blonde』の監督を務めるのはアンドリュー・ドミニクだ。ちなみに本作の製作を務めるのはブラッド・ピット率いるプランBエンターテインメントだ。ドミニク自身、監督を務めた劇映画直近の2作品はプランBエンターテインメントが製作を務めているなど、関係が深い。

ちなみに本作は、昨年出た情報ではデヴィッド・リンチやデヴィッド・クローネンバーグの作風を思わせると言う様な情報も出ていたので、かなりヒリヒリするような作品になるかもしれない。なお、アンドリュー・ドミニクは本作の脚本も務めている。

このプロジェクト自体は2010年から始まっており、その時はナオミ・ワッツが主演候補だった。その後プランBエンターテインメントが製作のかじを取ることになり、ブラッド・ピットもプロデューサーで携わることになった。そして次に名前が挙がったのがジェシカ・チャステインだったが、紆余曲折を経て、ようやくアナ・デ・アルマスに落ち着いたわけだ。

マリリン・モンローの映画と聞けばやはりミシェル・ウィリアムズがマリリン・モンローを演じた『マリリン 7日間の恋』が有名だろうか。

あの映画のミシェル・ウィリアムズもよかったが、本作のアナ・デ・アルマスの方がより妖艶な雰囲気が出ている感じがする。それはやはり作風の影響が大きいのだろう。ウィリアムズが演じたあの映画は、マリリン・モンローの知られざる恋と言うのが大きなポイントだったのだ。

とは言え本作『Blonde』のもとになった著書は700ページもある。それをどれくらいのテンションで映画化するのかもかなり気になるところだ。
それに本作にはノーマ・ジーン/マリリン・モンロー以外にも気になる登場人物が出てくる。
まずはアメリカの劇作家アーサー・ミラーだ。『セールスマンの死』などで有名な、アメリカのエンターテインメントの歴史を作り上げてきた、偉大な劇作家である。モンローの3番目の旦那だ。エイドリアン・ブロディがこの役を演じる。
ちなみに本作には2番目の旦那である野球選手のジョー・ディマジオ、肉体関係が噂されていたジョン・F・ケネディも登場する。

特にアーサー・ミラーと結婚していた時は精神的に不安定で睡眠薬を服用したり、精神分析を受けている時期だった。ケネディ大統領との肉体関係が噂されているのもこの時期であるので、恐らく映画はこの時期、メインに描くのではないかと予想している。

そしてもう一人、グラディウスと言う女性が登場する。ノーマ・ジーン、つまりマリリン・モンローの母親だ。ジュリアンヌ・ニコルソンが演じており、マリリン・モンローとの関係も描かれることが予想される。

本来であれば2020年公開予定だったが、コロナ禍の影響で2021年公開となった本作。Netflixでの配信作品となるが、これは見逃せない作品だ。

やはり実在の人物、それも映画スターを描いた作品は強いし、役者単体でも強い。現に第92回アカデミー賞主演女優賞はジュディ・ガーランドを演じたレネー・ゼルウィガーだった。そう考えるとアナ・デ・アルマスにも十分チャンスはあるし、作品自体もかなり高い評価を受けるポテンシャルがある。

そんなわけでノミネート有力と思われる部門はこちら。

作品賞
監督賞:アンドリュー・ドミニク
主演女優賞:アナ・デ・アルマス
助演男優賞:エイドリアン・ブロディ
助演女優賞:ジュリアンヌ・ニコルソン
脚色賞
撮影賞
編集賞
衣装デザイン賞
メイキャップ&ヘアスタイリング賞

コメントを残す