★★★★★★★★☆☆
監督 ジャウマ・バラゲロ
主演 マヌエラ・ベラスコ フェラン・テラッサ
R-15
P・O・Vで描いたリアル・パニックムービーは素晴らしい。怖いし面白い。
レポーターのアンヘラ(マニュエラ・ヴェラスコ)は、あるアパートに出動する消防団に同行取材を行う。現場にいたのは血まみれの老婆。老婆は警官にかみ付き、建物は外から封鎖されてしまう。救出に来た衛生士の口から、この建物で発生したと思われる人や動物を凶暴にする病原菌の存在を知らされ・・・
スペイン産POVホラー。監督はジャウマ・バラゲロ。出演は今作の出演で人気が上昇中のマヌエラ・べラスコ。
テレビ局による消防署の取材、そこに出動要請が出る。アパートに閉じ込められた人を救出に向かったアンヘラたちだったが自体は思わぬ方向へと向かう。そして悪夢が始まる。
POVというのはPOINT OF VIEWERのことで、要は主観的な目線で描かれる。ゲームでいう「コール・オブ・デューティー」と言った感じだ。画面の揺れが激しく、人によっては気分が悪くなるかもしれないが、今作はそこまでにはならないと思うので安心してほしい。どちらかというと「クローバーフィールド」の方が気分が悪くなると思う。
POVの良いところは、リアリティがあるところだ。ドキュメンタリー・タッチな作風がPOV最大の特徴で、今作もいわゆるモキュメンタリー・パニックの部類に入るだろう。今作はPOVをうまく利用できていたと思う。
ストーリー展開も目が離せなくて面白い。脱出への手段はあるんだけど、状況は悪化する一方、ラストには今作の謎のカギを握るストーリーがあり、最後は謎を残したまま終わる。結果的に「REC2」が製作されたし、3,4も制作されている。「REC」も「ソウ」や「パラノーマル・アクティビティ」に並ぶシリーズになれるのか注目だ。
時間が短いのも特徴だ。全体で1時間程度で、時間がない時でも見れるのがいい。別に短いことが良いといっているわけではないが、モキュメンタリー映画なので、ちょうど良い感じだったと思う。
ホラー映画としてのツボも抑えている。来るとわかってても驚いてしまう仕掛けの数々や、残酷描写、そして最近の流行である全力ダッシュの感染者(ゾンビって言ってもいいかもね)。これなら飽きない。
個人的にはかなりお勧めの映画です。ホラー映画好きはぜひ見てください。