『パワー・オブ・ザ・ドッグ』ジェーン・カンピオン久々の監督作はヴェネツィアでも輝いた!演技部門も強い予感!


今のように女性の映画監督が当たり前のように活躍するずっと前から活動してきたジェーン・カンピオン。『ピアノ・レッスン』で監督賞にも候補入りした。そんな彼女の実に12年ぶりの長編映画作品となっている『The Power of the Dog』。つい先日発表された第78回ヴェネツィア国際映画祭でもコンペティション部門に選出、ジェーン・カンピオンが監督賞を受賞した。

1925年のモンタナ、牧場を経営する冷徹な男と、その弟の物語。2人が市場に向かう途中に出会った一人の女性(キルスティン・デンスト)とその子供に対し兄・フィル(ベネディクト・カンバーバッチ)が冷徹な振舞いをするも、弟・ジョージ(ジェシー・プレモンス)は彼女と結婚することに。そこから兄弟は対立するようになる

愛情や憎しみが渦巻く人間ドラマと、ジェーン・カンピオンっぽいと言えばそんな感じの映画である。『ブライトスター』や『ピアノ・レッスン』とは違い、主人公が男性であるという面では新しいところではある。ここ最近は長編映画を作ってこなかった彼女の久々の作品と言うことで期待は大きいものとなっている。

主演はベネディクト・カンバーバッチで、ストーリーラインを読む限りはかなり嫌な役だ。シャーロック・ホームズやドクター・ストレンジを始め、今やゆるぎないスター俳優ではあるが、アカデミー賞のノミネートは第87回の『イミテーション・ゲーム』での1回のみ。そろそろ2度目の候補入りがあっても良い頃だ。

演技部門で候補入りが考えられるのはカンバーバッチと対立することになる弟を演じるジェシー・プレモンスキルスティン・デンストあたりだろうか。ジェシー・プレモンスはここ最近『アイリッシュマン』や『バイス』などオスカーがらみの作品に多く出演しており、ドラマ版『ファーゴ』にも出演するなど活躍目覚ましい。まだ33歳。これからが期待の若手俳優だ。

そしてキルスティン・デンストである。『スパイダーマン』シリーズでヒロインを務め、『メランコリア』ではカンヌ国際映画祭で女優賞を受賞するもオスカーとは無縁だった彼女。ジェーン・カンピオン映画での候補入りは十分にあり得る話である。例えばレイチェル・マクアダムスもまた、ダンストと同じように出演作の絶えない人気女優だったものの、オスカーとは無縁だった。しかし『スポットライト』では遂に候補入りを果たしている。前評判的に考えても彼女の候補入りがこの作品の役者陣の中では一番可能性が高いだろう。

ジェーン・カンピオンが脚本を書いているが、本作には原作があるため脚色賞になるだろう。1925年と言う舞台設定を考えると美術や衣装の部門での評価も十分にあり得る。

作品のストーリーラインを読む限りはやや昼ドラチックな感じを受ける本作。少し前の時代の、こういうロマンスを描いた作品はここ最近オスカーには候補入りをしていないように思うが、ジェーン・カンピオンがどんな作品に仕上げてくるか、非常に楽しみなところだ。

ノミネート有力部門はこちら
作品賞
監督賞(ジェーン・カンピオン)
主演男優賞(ベネディクト・カンバーバッチ)
助演男優賞(ジェシー・プレモンス)
助演女優賞(キルスティン・デンスト)
脚色賞
美術賞
衣装デザイン賞

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中