リズ・アーメド 『サウンド・オブ・メタル』(初ノミネート)
『ナイトクローラー』で注目を集め、その後は『ローグ・ワン』に『ヴェノム』と大作映画への出演が続く、今注目の英国俳優。耳が聞こえなくなるドラマーを演じて激賞を集めて、初のノミネート。今後のますますの飛躍に注目だ。
アンソニー・ホプキンス 『ファーザー』(2年連続6回目)
ハンニバル・レクター博士も気が付けば83歳である。英国映画界を代表する重鎮である彼は、ここに来て活躍が増えてきている。エネルギッシュなおじいちゃん。そんな彼が演じるのは認知症を受け入れられない父。オリヴィア・コールマンとの演技合戦が見どころ。2度目の受賞、あるぞ。
ゲイリー・オールドマン 『Mank マンク』(3年ぶり3回目)
ウィンストン・チャーチルを演じてアカデミー賞を制した英国映画界屈指の演技派俳優が今回演じたのはハーマン・J・マンキーウィッツ。あの『市民ケーン』を作り上げた男だ。すっかりオスカー常連の佇まい。オスカー受賞後初のノミネート。作品の勢いを後押しする候補入りとなった。
スティーヴン・ユァン 『ミナリ』(初ノミネート)
国籍はアメリカだが、出身は韓国。アジア系の俳優が主演男優賞に候補入りしたのはこれが初めて。まさに歴史的快挙を果たしたと言える。『ウォーキング・デッド』のイメージが強いかもしれないが、近年は映画での活躍も目立つ。彼のノミネートはオスカーが掲げる「多様性」の象徴だ。
チャドウィック・ボウズマン 『マ・レイニーのブラックボトム』(初ノミネート)
誰も闘病中だと知らなかった。なぜ亡くなったのか、その時初めて知った。世界中がワカンダの王の訃報を悲しんだ。しかし、彼の魂は生きている。死後にもかかわらずその見事な演技に賞賛が止まず、掴み取った最初で最後のノミネート。そして受賞の可能性を秘めている。ワカンダの王はオスカーの歴史に名を刻めるか。