一応10本まで枠はあるものの、基本的には9本であることが多いこの部門。なので予想の方も9本で考えていく。
今回の候補の中で候補入りが確実と言えるのは『ノマドランド』だ。前哨戦目下独走中。重要3賞全てで指名を受けたのはもちろん、受賞まで果たしているこの映画の落選はまずありえないと言って良いだろう。
『ノマドランド』ほどではないが、ほぼノミネート当確と言えるのは『シカゴ7裁判』、『Mank マンク』、『マ・レイニーのブラックボトム』、『あの夜、マイアミで』、『プロミシング・ヤング・ウーマン』あたりだろうか。『プロミシング・ヤング・ウーマン』は作風的には本来オスカー受けする作品では無いかも知れないが、作品評価も高く勢いも十分だ。
『ミナリ』もノミネート当確と言っても良いだろう。ゴールデン・グローブ賞では作品賞の対象外とされたが、それも今となってはプラスに働くはずだ。オスカーは多様性を押し出していくと決めたのだから。
これで7作品があるわけだが、残りの2枠に入る作品がどうなるかだ。ここに入る可能性が有るのは『サウンド・オブ・メタル』、『ファーザー』、『Judas and the Black Messiah』、『ソウルフル・ワールド』あたりか。作品評価的にはどれも甲乙つけがたいが、最も重要視すべき製作者組合賞に入った『サウンド・オブ・メタル』と『Judas and the Black Messiah』が一歩リードと見るべきか。
最後に『続・ボラット』だが、製作者組合賞に入ったし、ゴールデン・グローブ賞では受賞もしているので可能性はあると思うが、さすがにこれらの作品を押しのけて入るとは考えにくい。それでも何が起きるか分からないのがオスカー。もしかしたら波乱を巻き起こすかも。
そんなわけでノミネート予想9本はこちら。
『ノマドランド』
『シカゴ7裁判』
『Mank マンク』
『マ・レイニーのブラックボトム』
『あの夜、マイアミで』
『ミナリ』
『プロミシング・ヤング・ウーマン』
『Judas and the Black Messiah』
『サウンド・オブ・メタル』