部門別ノミネート予想 監督賞編

今年一番面白い部門はもしかしたら監督賞かもしれない。何せオスカーの歴史上はじめて複数の女性監督がノミネートされる可能性が高いからだ。もしかしたら女性監督の方が数が多くなるかもしれない。

候補入りの可能性を秘めている女性監督は3人だが、この中でノミネートを確実にしているのはクロエ・ジャオ『ノマドランド』だ。賞レースは彼女がぶっちぎりの爆走独走状態。もはや無双状態だ。対象作の勢いもさることながら、彼女の勢いもすさまじい。中国系女性監督と言う出自だが、多様性を後押しする近年のオスカーの風潮もプラスに働くだろう。言わずもがな、重要3賞全てで指名を受けている。ちなみに待機作はMCUの『エターナルズ』。凄い。

彼女の他に重要3賞で指名を受けたのはエメラルド・フェネル『プロミシング・ヤング・ウーマン』だ。当初はキャリー・マリガン中心の戦いかと思われたが、ここに来て評価が爆上がり。賞レースの中心コンテンダーに一気に躍り出た。もとは女優の彼女、これが監督デビュー作だ。グレタ・ガーウィグと同じパターンである。彼女もノミネートは堅いと言って良いだろう。

レジーナ・キング『あの夜、マイアミで』は監督組合賞を逃してしまった。とはいうものの、彼女は第一回作品の方で指名を受けている。彼女のノミネートも十分あり得るが、他のコンテンダーの勢いを考えると微妙なところだ。

クロエ・ジャオ、エメラルド・フェネルと同様にノミネートの可能性が高いのはアーロン・ソーキン『シカゴ7裁判』デヴィッド・フィンチャー『Mank マンク』だろう。対象作の評価は極めて高いし、2人とも重要3賞ではしっかりと指名を受けている。彼らの候補漏れは今のところ考えにくい。

そうなると最後の1枠を争うことになるわけだ。現状ここに入る可能性が高いのが先述のレジーナ・キングの他にリー・アイザック・チョン『ミナリ』フローリアン・ゼレール『ファーザー』だろう。作品の勢いを考えるとリー・アイザック・チョンが最有力だ。彼は監督組合賞で指名を受けている。今『ミナリ』の勢いは凄いのだ。

最後にダークホースを上げるとしたらダリウス・マーダー『サウンド・オブ・メタル』だろうか。前哨戦はあまり目立たなかったが、監督デビュー作でこれだけの作品を作り上げたインパクトは強いだろうし、十分にあり得る話だ。

そんなわけで監督賞ノミネート予想はこの5人。

クロエ・ジャオ 『ノマドランド』
エメラルド・フェネル 『プロミシング・ヤング・ウーマン』
デヴィッド・フィンチャー 『Mank マンク』
アーロン・ソーキン 『シカゴ7裁判』
リー・アイザック・チョン 『ミナリ』

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